米国株USD / JPY基礎解説

米国株は円高で損する? 円換算リターンの計算と円貨・外貨決済の違い

米国株の円換算損益は、ドル建て株価と為替の掛け算で決まる。株価が10%上昇しても、1ドル150円から135円への円高なら円換算では1%の損失。外貨決済でも、円で評価した資産額には為替の影響が残る。

公開 読了目安 5分

為替ヘッジなしの米国株を円で評価する計算例。株価・為替は説明用の仮定で、現在値や予測ではない。配当・税金・手数料は含まない。

資料確認日:

米国株とドルの価値を、為替で量が変わる円のコインへ換算する天びんのイラスト
AI生成イラスト

株価が10%上がった場合の円換算

100ドルの株を1株、1ドル150円で購入した計算例
売却時のドル円110ドルの円換算額購入額15,000円に対する損益
135円(円高)14,850円−150円/−1%
150円(為替変化なし)16,500円+1,500円/+10%
165円(円安)18,150円+3,150円/+21%

市況日和による架空の計算例。売却時の株価はすべて110ドル。購入額=100×150、売却額=110×各為替レート。配当・税金・売買手数料・為替コストを除く。出典は為替リスクの一般的な説明で、例の数値は市場実績ではない。

出典:[1] SEC Investor.gov|International Investing(為替変動と運用収益)

円高は、保有するドル資産の円換算額を下げる

1ドル150円から135円になる円高では、同じ1ドルを円に換えた金額が減る。保有する米国株のドル建て株価が変わらなければ、その株の円換算評価額も下がる。反対に1ドル165円への円安では、同じドル資産をより多くの円に換算できる。

ただし、円高になれば必ず損失になるわけではない。株価の上昇が為替による目減りを上回る場合もある。すでに持っている資産の評価と、これから円で買うために必要な金額も別だ。株価が同じなら、円高時は購入に必要な円が少なくなる。

出典:[1] SEC Investor.gov|International Investing(為替変動と運用収益) / [2] 楽天証券|米国株式の円貨決済・外貨決済と為替リスク

株価と為替の騰落率は足さずに掛ける

配当や費用を除くと、円換算の損益率は「売却時株価÷購入時株価×売却時のドル円÷購入時のドル円−1」で計算できる。ドル円は1ドル当たりの円でそろえる。株価と為替を掛けた金額同士の比較になるため、2つの騰落率の単純な足し算にはならない。

100ドルの株が110ドルへ10%上昇し、ドル円が150円から135円へ10%下落した例では、1.10×0.90−1=−0.01。円換算では1%の損失だ。逆にドル円が165円なら、1.10×1.10−1=0.21で21%の利益となる。

同じ前提で損益がゼロになる為替レートは、購入額15,000円÷売却時株価110ドル=約136.36円。これより円高になると、株価の10%上昇だけでは為替による目減りを補えない。

計算例:株価+10%でも、円換算の損益は変わる%

架空の計算例で、実際の株価・為替や予測ではない。100ドルの株を1ドル150円で購入し、110ドルで売却。円換算リターン=(110×売却時ドル円÷15,000−1)×100。配当・税金・売買手数料・為替コストを除く。出典は為替リスクの説明、数値は市況日和による計算。

出典:SEC Investor.gov|International Investing(為替変動と運用収益)。市況日和作成。

チャートの数値を表示
計算例:株価+10%でも、円換算の損益は変わる(%)
項目・期間円換算リターン(計算例)
135円/円高-1
150円/変化なし10
165円/円安21

外貨決済は、為替リスクを消す方法ではない

円貨決済は、円から米ドルへの両替を伴って株式を売買する方法。外貨決済は、あらかじめ保有している米ドルで買い、売却代金も米ドルで受け取る方法だ。異なるのは両替のタイミングや手続きであり、米国株そのものの為替リスクが消えるわけではない。

株を売った後もドルを持ち続けるなら、そのドル残高の円換算額は為替で変動する。「ドルでは利益が出た」と「円で利益が残った」は別の評価だ。実際の損益には取引条件ごとの手数料や両替時のコストも反映される。

出典:[2] 楽天証券|米国株式の円貨決済・外貨決済と為替リスク

企業業績への為替影響と、自分の換算損益を混ぜない

米国企業が海外で稼いだ利益をドルに換算する影響と、日本の投資家が保有株を円に換算する影響は別に生じる。決算で会社が「為替が売上を押し下げた」と説明しても、自分の円換算損益が同じ方向に動くとは限らない。

ドル建てで株価がどれだけ動いたか、その間にドル円がどれだけ変わったかを分けると、損益の理由が明確になる。為替の予想を当てる話と、すでに生じた損益を計算する話も分けて考えたい。

よくある疑問

円高のときに買えば必ず有利?

同じドル株価なら必要な円は少なくなる。ただし購入後の株価下落や、さらに円高が進む場合もあるため、買った後の利益まで決まるわけではない。

売却後にドルのまま持てば、円高の影響はなくなる?

円に換えるタイミングを先に延ばせるが、ドル残高の円換算評価は引き続き変わる。ドルの額面が一定でも、円で使える金額は一定ではない。

配当も同じ計算でよい?

配当を含む総損益では、配当額と受取・両替のタイミング、税金や費用も加える必要がある。本文の式は株価と為替だけを扱う単純化した例だ。

出典・参考資料

[1] SEC Investor.gov|International Investing(為替変動と運用収益)[2] 楽天証券|米国株式の円貨決済・外貨決済と為替リスク

投資判断はご自身の責任で。記事作成にAIを活用しています。編集・広告ポリシー