ASML、売上116.6億ユーロ 装置の増産と改良でも追いつかない需要
ASMLの2026年第3四半期は売上高116.6億ユーロ、粗利益率57.5%。既設装置の改良需要も伸びた。会社は2027〜2028年の供給計画では顧客需要を満たせないと見込み、さらなる能力増強を探る。
2026年第3四半期=9月27日までの3か月。比較対象の第2四半期は6月28日までの3か月。米国会計基準・未監査。10月14日発表、11月2日資料確認。金額はユーロ。
発表日: / 資料確認日:

決算・発表データ
| 項目 | 第3四半期 | 第2四半期 |
|---|---|---|
| 売上高 | 116.620億ユーロ | 93.265億ユーロ |
| 装置売上高 | 83.732億ユーロ | 65.648億ユーロ |
| サービス・フィールドオプション売上高 | 32.888億ユーロ | 27.617億ユーロ |
| 粗利益率 | 57.5% | 54.0% |
| 営業利益 | 51.728億ユーロ | 34.561億ユーロ |
| 純利益 | 49.604億ユーロ | 29.176億ユーロ |
金額は決算財務諸表の百万ユーロ値を100で割って億ユーロへ換算。装置とサービス等の売上は全社売上の内訳。前年同期比ではなく前四半期の比較。
出典:[1] ASML|2026年第3四半期決算発表 / [2] ASML|US GAAP決算財務諸表(資料内6ページ)
新しい装置だけでなく、既設装置の改良も伸びた
ASMLが10月14日に発表した第3四半期は、売上高が116.62億ユーロとなった。第2四半期の93.265億ユーロから約25.0%増えた。粗利益率は54.0%から57.5%へ上昇している。
売上のうち32.888億ユーロは、サービスや既設装置の機能追加などによるものだ。会社は、生産性を高める改良への需要が強く、この事業の売上が予想を上回って粗利益率も押し上げたと説明する。
出典:[1] ASML|2026年第3四半期決算発表 / [2] ASML|US GAAP決算財務諸表(資料内6ページ)
2026年第3四半期と第2四半期を比較。元データはそれぞれ装置8,373.2/6,564.8百万ユーロ、サービス等3,288.8/2,761.7百万ユーロ。(第3四半期÷第2四半期−1)×100で計算し小数第2位に丸めた。
出典:ASML|US GAAP決算財務諸表(資料内6ページ)。市況日和作成。
チャートの数値を表示
| 項目・期間 | 前四半期比 |
|---|---|
| 装置売上高 | 27.55 |
| サービス・機能追加売上高 | 19.09 |
2028年も供給不足を見込み、増強策を検討
顧客はAI投資を背景に、短中期の装置需要の見通しを引き上げている。ASMLは現在の計画では2027年と2028年の需要を十分に満たせないとし、2028年の能力増強を従来の30%増という想定以上に広げる方法を検討する。確定済みの追加投資額を発表したわけではない。
第4四半期の売上予想は142〜152億ユーロ、通期は440〜450億ユーロ。いずれも会社予想であり、第3四半期の実績とは区別する必要がある。
純利益の急増には、投資利益も含まれる
営業利益は前四半期の34.561億ユーロから51.728億ユーロへ増加した。純利益は29.176億ユーロから49.604億ユーロへ伸びたが、その間には株式投資に関する利益5.097億ユーロも入っている。
投資利益は税引き前の項目で、純利益からそのまま引いて「本業の純利益」とすることはできない。装置やサービスの採算は、営業利益や粗利益率と合わせて評価したい。
受注の期待を、納入と売上へつなげられるか
需要の強さだけでなく、装置をどのペースで完成・納入できるかが売上を左右する局面だ。増産が遅れれば、顧客の投資意欲が強くても、その期の売上は増やせない。既設装置の改良は、新しい装置を待つ間に顧客の生産能力を高める役割も担う。
新装置の売上とサービス等の売上がともに伸びている点は強い。ただし、将来の需要予測は確定した売上ではない。増産に伴う費用を吸収しながら、納入と利益率を保てるかが残る。
出典・参考資料
[1] ASML|2026年第3四半期決算発表発表:2026.10.14[2] ASML|US GAAP決算財務諸表(資料内6ページ)発表:2026.10.14ASMLの取扱先
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