9202決算分析

ANA、売上予想を2.87兆円に上方修正 燃油高で営業利益は据え置き

ANAの4〜9月売上高は過去最高の1兆3,987億円。国際旅客と貨物が伸びたが、通期営業利益予想は1,500億円を維持した。増収効果を燃油費の増加が圧迫する。

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2027年3月期上期(2026年4〜9月)。通期予想は2026年10月29日発表時点。

発表日: / 資料確認日:

ANAの航空機への貨物積み込みと給油を描いたイラスト
AI生成イラスト

決算・発表データ

ANAの上期実績と通期会社予想
項目金額区分
上期売上高1兆3,987億円2026年4〜9月実績
上期営業利益881億円2026年4〜9月実績
通期売上高2兆8,700億円会社予想・上方修正
通期営業利益1,500億円会社予想・据え置き
通期当期純利益990億円会社予想・上方修正

出典:[1] ANAホールディングス|2027年3月期中間決算・通期予想の修正

旅客と貨物の増収を、燃油高が削る

ANAホールディングスが10月29日に発表した4〜9月決算では、国際線旅客の売上高が前年同期比21%増、国際貨物が78%増となった。訪日客や日本発の需要に加え、AI・半導体関連の高単価な貨物需要が支えた。

一方、燃油費を中心に費用も増えた。会社は下期の市況前提を変更し、通期売上予想を引き上げながら、営業利益は据え置いた。販売が好調でも、増えた収入がそのまま利益に残る状況ではない。

出典:[1] ANAホールディングス|2027年3月期中間決算・通期予想の修正

貨物の増収は輸送重量の増加と別

ANA・NCAブランドの国際貨物は、輸送重量が前年同期をわずかに下回った。それでも収入が増えた背景として、会社は半導体関連など単価の高い需要の獲得を挙げている。

貨物売上の78%増を、輸送量が78%増えたと読むことはできない。扱う貨物の構成や単価が変われば、重量と収入は違う動きになる。高単価の需要が続くかどうかが、今後の収益を左右する。

出典:[1] ANAホールディングス|2027年3月期中間決算・通期予想の修正

下期に必要な営業利益は619億円

通期営業利益予想1,500億円から上期実績881億円を引くと、下期に必要な利益は619億円になる。公表値からの単純計算で、会社が独立して示した下期予想ではない。季節性もあるため、上期との大小だけで成長・減速とは判断できない。

純利益の上方修正には、上期の資産売却実績が反映された。継続する航空事業の収益を見るうえでは、売却益の入る純利益より、燃油費を差し引いた営業利益の達成状況に注目したい。

出典:[1] ANAホールディングス|2027年3月期中間決算・通期予想の修正

通期計画から逆算した下期営業利益億円

上期は2026年4〜9月の実績。下期は2026年10月〜2027年3月の試算。通期会社予想1,500億円−上期881億円=619億円。季節性があり、前年同期比の比較ではない。

出典:ANAホールディングス|2027年3月期中間決算・通期予想の修正。市況日和作成。

チャートの数値を表示
通期計画から逆算した下期営業利益(億円)
項目・期間営業利益
上期実績881
下期必要額(試算)619

出典・参考資料

[1] ANAホールディングス|2027年3月期中間決算・通期予想の修正発表:2026.10.29

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